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(10月11日)ミュージカル「ファントム」大阪公演ソワレ観劇 [ファントム]

 10月11日(土)は、梅田芸術劇場で公演中のミュージカル「ファントム」大阪公演ソワレを観劇してきた。

 座席は15列目センターブロックのど真ん中で、舞台上がクリアに見渡せる良席であった。
 なお、今日の公演は「ファントム」100回公演(宝塚歌劇での公演回数を除いた国内公演回数)にあたり、記念カーテンコールが終演後に実施された。内容としては、100回全てに出演したお二人のキャストの方が代表挨拶をし、クス玉を割るというものであった。また、今日の公演の観客全員には記念品として、チケットホルダーがプレゼントされた。

主なキャストは
ファントム(エリック):城田 優 さん
クリスティーヌ・ダーエ、べラドーヴァ:山下 リオさん
フィリップ・シャンドン伯爵:日野 真一郎さん
文化大臣:コング 桑田さん
ルドゥ警部:池下 重大さん
ジャン・クロード:大山 真志さん
アラン・ショレ:三上 市朗さん
カルロッタ:マルシアさん
ゲラール・キャリエール:吉田 栄作さん
であった。


 作品としては宝塚歌劇で過去3回公演されている「ファントム」と同じもの(モーリー・イェストン版)であるが、歌詞は宝塚歌劇とは異なるオリジナルの翻訳となっていた。おそらくは今回の翻訳の方が原語での「ファントム」に近い内容なのではないかと推測されるが、日本語としての美しさや分かりやすさは宝塚歌劇版に軍配が上がるように感じた。また、ストーリーも微妙に変えられていて、この公演では、カルロッタの死因は転落死となっている。原作であるガストン・ルルーの小説「オペラ座の怪人」を読む限り、主人公には女性への畏怖の念があり、カルロッタを剣で惨殺するこれまでのこの作品の展開は、原作の主人公像の本質を理解していないように感じられ常々残念に思っていたため、このストーリー変更には大いに頷けた。

 宝塚歌劇版との比較で言えば、今回のカルロッタはかなり砕けている印象を受けた。カルロッタを演じるマルシアさんが全力で歌えば、カルロッタが歌姫に相応しく見えてしまうであろうことから、カルロッタが旬を過ぎた芸術家であるという原作のプロットも踏まえて、敢えて砕けさせているように感じた。

 作品の感想としては・・・。
 エリックは、自らを良く知っており、欠点を仮面に隠して、密かに生きている。しかし、そのエリックを、醜いといって恐れたり、つまはじきにしたりするその他の者達はといえば、皆、エゴの塊のような醜い人間ばかりなのだ。しかも何とも始末の悪いことに、彼らには自らの醜さへの認識はない。その様のコントラストを感じるにつけ、実は、自らを知り、恥も知っているエリックこそが人間として最も正しく美しい在り方を実現しているのかも知れないと気付くのである。
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